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精油とは


では、精油(エッセンシャルオイル)とは、いったい何なのでしょうか?

精油は、植物の葉や茎、根、樹皮、また花びらや果実の皮に含まれている、芳香性の成分です。

それら植物の中に含まれる芳香成分は、植物の種類によって違った方法で抽出されて、薬効成分を持った精油となります。

 

エッセンシャルオイルの抽出法

  植物から精油を抽出するには、いくつかの方法があります。

1 水蒸気蒸留 植物を入れた容器の中に蒸気を通します。そうして発生した、精油と蒸気の混ざりあった物を集めて冷やすと、精油と水に分離し、精油を取り出すことができます。ほとんどの精油は、この方法で取られます。
2 圧搾 レモン、オレンジ、グレープフルーツなどのオイルは、フルーツの果皮を、冷却圧搾(熱を加えずにしぼる)して得られます。
3 冷浸法 アンフルラージュとも呼ばれ、ローズやジャスミンなど、水蒸気では取りだすことのできない花の精油を抽出するために用いられてきた方法です。ガラスのトレイに塗った脂肪分に花びらを乗せ、香りの成分を移します。これを繰り返し、出来た脂のアルコールに溶かして、最後に真空状態で蒸発させます。
4 溶剤抽出 一部の花から取られる精油は、石油系の「溶媒」をもちいて抽出されることがあります。こうして得られたものは、厳密にはエッセンシャルオイルではなくアブソリュートといわれます。(この方法で得られた精油には、使用した溶剤が残っている場合があるため、肌に塗布すると免疫やアレルギー反応に影響を与えてしまう可能性があります。)

エッセンシャルオイルの成分

  ひとつひとつのエッセンシャルオイルは、百種類以上の植物由来の化学成分からできています。

  たとえば、ラベンダー(Lavandula angustifolia)の精油の成分は、


エステル類(酢酸リナリル、ラバンデュラル) ・・・約45%
アルコール類(ゲラニオール、ラバンデュロール、リナロールetc.)・・・約36%
セスキテルペン類(β-カリオフィレン) ・・・約5%
モノテルペン類(リモネン、カンフェンetc.) ・・・約4%
ケトン類(カンファーetc.) ・・・約4%
オキサイド類(1.8-シネオールetc.) ・・・約2%
      :
    その他

  …となっています。
  なんだか難しい化学名がずらっと出てきましたが、こういった成分それぞれの持つ力に加えて、その相互作用によっても、さまざまな働きをします。

  科学的に合成された薬品とは違い、天然の純粋なエッセンシャルオイルの効力は、絶妙に配分されている、いろいろな成分の相乗効果(や、相殺効果)により、微妙に調整しながら働きかけます。

  精油の薬効性や成分については、日本では今まであまり詳しく取り上げられたことはありませんでしたが、ヨーロッパなどでは昔から民間薬として使用されてきたこともあり、早くから注目されています。


「たとえば、スペイン製オレガノの80%が、フェノールという化学分子構造を持ち、これは抗菌性を持っています。また、クローブの精油に含まれるオイゲノールも、フェノールの一種で、西洋では病院の中で防腐剤兼抗生物質として使われていました。
 ですから、精油の成分の中には、薬効の高い自然の医薬品が含まれているのです。」
 「イギリスのアロマセラピスト、ダニエール・ライマンは、彼女の著書の中で、精油の薬効について強調しています。彼女は精油を、天然の抗生物質として、バクテリアやウイルスを殺すだけでなく、それ以上の攻撃から身を守れるよう、身体の免疫系を強化する作用があるとしています。」
       ―「ガンを癒すアロマテラピー」より抜粋

  エッセンシャルオイルには、このように医薬品に含まれるような強力な成分も数多く含まれています。天然のものとはいえ、使い方を間違えれば副作用や強すぎる反応を引き起こしてしまうことがあります。

  ですから、こうした成分についてなどの、正しい知識をもって使用することも大切なことです。

体内への吸収のルート

  エッセンシャルオイルはどんなふうにわたしたちの身体へ吸収されて、作用していくのでしょうか?

  吸収には、次のような過程があります。

@吸入

エッセンシャルオイルを吸入する

↓                 ↓

嗅覚系ルート)         (ルート)
(においのしくみ)             …   
鼻腔の上部にある         肺胞の中に入り
      嗅覚神経を刺激         毛細血管から血液中へ

↓                          ↓

瞬時に電気信号となり、直接脳へ       血液の流れに乗って全身へ
  

A経皮吸収

エッセンシャルオイルを肌につける

皮膚の角質から真皮にしみ込み、毛細血管へ

血液の流れに乗って全身へ
  

B経口摂取

口から摂る

胃、腸で吸収される

血液の流れに乗って全身へ
  


  このように精油は、実際に身体の各部分をかけめぐって、さまざまな作用をもたらします。
そして大きく分けて二つの方法、つまり

  ○血液を介して身体の臓器に働きかけるルートと、
  ○嗅覚神経から電気信号となって、直接、脳神経に作用するルート

があることがわかります。

  この「脳にダイレクトに働きかける」ということが、精油が素晴らしいものとなる理由のひとつです。